聖霊とは何ですか。

フィンランド語原版執筆者: 
ヴィッレ・アウヴィネン(フィンランド神学協会、神学博士)
日本語版翻訳および編集責任者: 
高木賢(フィンランドルーテル福音協会、神学修士)

キリスト教の奥義のうちの一つは、神様についての概念です。
それは、「父、子、聖霊という三つのペルソナ(位格)をもつ唯一の神様が存在する」、という考え方です。
これらのペルソナはそれぞれ独自の職務を受け持っています。
「父」は、この世界を創造なさり、今も維持しておられます。
「子」は、人としてこの世にお生まれになり、世を罪から救われます。
「聖霊」は、人のうちに信仰を生み、成長させてくださいます。

ですから、「聖霊とは何か」、ではなくて、「聖霊様はどなたか」、と質問するべきなのです。
聖霊様は、無人格的な力ではなくて、神様の第三のペルソナ(位格)だからです。

聖霊様は人々のうちで、とくにイエス様への信仰を生み、強めるように活動なさいます。
聖霊様はその活動の際に、神様の御言葉、洗礼、聖餐、懺悔(ざんげ)、という「恵みの手段」と呼ばれるものを通して職務を実行なさいます。
恵みの手段は、いわば聖霊様の仕事道具だとも言えるでしょう。

イエス様は聖霊様のことを「真理の御霊」、「助け主」と呼んでおられます。
「真理の御霊」として聖霊様は、聖書を記した人々が神様の御心にしたがって御言葉を書き留めるように指導なさいました。
そして、私たちには聖書を読むときに必要な理解力を授けてくださいます。
「助け主」として聖霊様は、「自分が犯した罪の罰を受けるのが当然である私たちを、天の父なる神様は御子イエス・キリストのゆえに憐れんでくださる」、という確信を私たちの心に与えてくださいます。

聖霊様は、キリスト信仰者が神様の御心にかなう生活をするように指導なさいます。
そして、教会の成長のために必要なさまざまな恵みの賜物を分け与えてくださいます。

「わたしが父のみもとからあなたがたにつかわそうとしている助け主、すなわち、父のみもとから来る真理の御霊が下る時、それはわたしについてあかしをするであろう。」
(聖書のヨハネによる福音書15章26節)

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